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MisskeyというSNSに移住して思うこと

このページはFediverse (2) Advent Calendar 2023 16日目の記事です。

2回めの「ActivityPub」文化圏

じつは、ActivityPubの文化圏に足を踏み入れたのはこれがはじめてではありません。というか私の昔からのフォロワーならよく知っていると思いますが、gensokyo.cloud (通称:幻雲)というインスタンスにいた時期があります。後継のインスタンス(gensokyo.town 通称:幻街)はありますが、今はもうないインスタンスです。

また、当時自鯖も建ててましたね。四苦八苦しながらマストドンのインスタンスをしばらく運用していたのはこちらに書きました。

さらに、秘封ナイトメアダイアリーの考察をするためだけという理由でmisskey.xyzにアカウントを作っていました。いまは村上さんがMisskey.ioを運営していますが、そうなる前の時代の話です。理由はものすごくアレなのですが、Misskey.ioができる前のMisskeyになんと触れていたんですよね。当時Misskeyがこんなことになるとは想像もつきませんでしたが。今考えてもかなり驚きです。

さてそんな感じでわりとActivityPubの文化圏にがっつり一度いた時期があったわけですが、あまり長続きしませんでした。

ひとつは、もうこれはあえてここで言ってしまうのですが、幻雲のコミュニティ離反です。もう5年前の話なので少しうろ覚えですが、LTLにかなり閉じこもったインスタンスになった幻雲は、内輪ネタを引きずる人たちとそれを嫌がる人たちで半ば分裂した状態になり、かなりの人が去るということがありました。

これはマストドンのいちインスタンスの話でしたが、きっと有象無象のMisskeyのサーバーでもこれから起こる(私が知らないサーバーではもう起きてるかもしれない、いや近いことが起きたサーバーなら知っている……あれはそこにいる人同士というよりかは、運営する人とそこにいる人々の離反ですがーーー)んだろうなと心のなかでは思っています。

そうした事件があったあと、私もあまり幻雲や自鯖もあまり見なくなりました。自鯖だって誰かとつながっていたというよりかは、とりあえず建てたけどTwitterの方が楽みたいな感じになっていったり、またスパムがたくさん登録しようとしてきて疲弊したりという運営上の事情もあり、あまり使わなくなっていきました。

そして5年後ーーー

Misskeyに移住したきっかけ

フォロワーのなかでMisskeyが若干流行り始めており、へ〜と思いながらふたたびMisskeyに足を踏み入れました。ioにアカウントを作ったとき、5年前にmisskey.xyzに作ったアカウントがもう無いということにはじめて気付くくらいでしたが、逆に言うとあっ、ないんだ、というか5年前に作ってたなあと頭の片隅にあったのは覚えています。

今回に関してはそこまで移住というほど移住するつもりはなかったように思います。なんかフォロワーがMisskey.ioに遊びに行っているのを観測して、自分もちょっと試してみるかくらいのノリだったように思います。

そうこうしているうちにTwitterのサードパーティクライアントが締め出され、それがTwitter(のちのX)をほとんど見なくなった直接の理由となっていきます。この頃から急速にTwitterのツイート数が減り、Misskeyのノート数が上回るようになります。

最後にツイートをしなかった日は……6年とか前じゃないですかね。累計でも36万ものツイートをしていました。そんな頻度だったのに、今年の5月以降はツイートする日のほうが珍しくすらなっていきました。

これまで、TLに今いる人に空リプを送るような使い方をずっとし続けてきたわけですが、そういった使い方はXではもはや許されなくなってしまいました。しかし、Misskey.ioのチャンネルや、Misskey.ioほどLTLの流速が早くないサーバーではそういった使い方ができる。なんならXでは失われたUserStreamは、MisskeyではWebSocketを介して同等の機能を利用できます。

MisskeyではサードパーティクライアントがTwitterほどたくさんあるわけでもありませんが、Miriaを自分で作ることもできました。そしてそれは今や、Misskeyのなかでも特によく使われるアプリになってしまいました。

そういう意味で、MisskeyのLTLやチャンネルは元ツイ廃にやさしいSNSではないかなと思います。もとより、これらが失われたTwitter(X)は、今や積極的に使いたいと思えなくなっています。

Misskeyの使い方

最初(3月頃)はTwitterのフォロワーを探したりしましたが、そんなに多くなかったです。それよりかは、LTLに向かってリアクションシューティングしてリアクションたくさんつけたりしているうちに気がついたらフォローされていたみたいな感じの方が多かったように思います。私はフォローしたい人しかフォローしないような使い方をここしばらくのTwitterでしていたので、割とその使い方がMisskey.ioでもそう……みたいな感じになりました。

ただまだLTLが目で追える程度の流速だったので、そもそもフォローしてるしてないがそんなに重要でない、とも思うようになりました。

一方で、自鯖を立てることにも挑戦しました。マストドンも5年前に立てていた時期がありましたが、Misskeyの過去のバージョンの軽量版のフォークであるめいどるふぃんを建てていた時期があります。ただしこれは、AWSの無料枠がなくなる直前に消滅させました。いまは検証用のサーバーはVultrで建てていますが、あくまで検証用なので、自鯖として運用しているサーバーはありません。

7月頃にイーロン・マスクが極端なAPI制限を課した頃から運用方法は変わっていきます。一時期はMisskey.ioのアクティブ30,000人を超えるみたいな時期もあり、いつも重いみたいな感じになってしまいました。

その頃からいろんなサーバーを模索しはじめ、最終的には一般に開放されたほぼ直後のBackspaceKeyにいるようになりました。BackspaceKeyはややにぎやかめのサーバーで、さくらインターネットから支援を受けたテック系ポッドキャストのBackspace.fmがそのリソースを以て運営している、他のサーバーからしたらちょっと事情が特殊な汎用サーバーです。

ちょうど流速がほどよく、ふだんLTLに向かって空リプをぺっぺぺっぺ投げたりリアクションを投げたりしています。

ただ、いまもMisskey.ioにもいますし、いま一番あそんでるアークナイツの話題はioのアークナイツのチャンネルでするのが主です。こういうサーバーによってアカウントの使い分けができるところがいいですね。

LTLがあるということについて考える

LTLがあるということを考えるうえで、幻雲の盛衰を振り返ることはよくあります。これはきっとどこのサーバーでも起きうる話なんだろうと。閉鎖的になればなるほど、話題が何度もループしたり他の話題が入ってこなくなればなるほど、内輪は加速化し、そして破滅を招くのだろうかと。

いっぽうで、LTLがないということについても考えてみます。

ActivityPubの世界で、自鯖を長続きさせることはできませんでした。マストドンもそうでしたし、Misskeyに来てからも、めいどるふぃんでサーバーを立ててAWSの無料枠が消えるころに消滅させてしまいました。

どうにも私は自分でTLを作るということがそんなに得意な人ではなく、既にある、あるいはできかけているコミュニティに入る方が合っているようです。

そうしたことを考えた上で、やはり私はLTLのあるサーバーで空リプを送るような使い方の方が合っているように思います。そこに人がいて、表面的なコミュニケーションを取ることができる。いつか(幻雲のように)壊れるかもしれないとはうっすら思っていても、刹那的にその時その時で生きているみたいです。

なんだかんだ自分の肌にあった「ソフトウェア」であること

Misskeyを使っていくうち、自分がMisskeyを「ソフトウェアとして好き」な人だと思うようになりました。

マストドン、もとい幻雲にいたのは「そこに東方のコミュニティがあったから」ですが、Misskeyの文化圏にいまいる理由は「Misskey.ioにあるアークナイツのチャンネルが活発に動いているから」だけにとどまりません。

Misskeyは使ってて楽しいところが好きなんですよね。これは私がUserStreamが死ぬ直前までびよーんったーを使っていた理由でもありますが、使ってて楽しいものを使ってSNSをしたいと思っていた。びーよんったーが亡くなり、そしてMisskeyに深く入り浸ってから気付いたことです。

さらに、割とTwitterでこういう運用をしてたというのが、Misskeyでも引き続きできる。たとえばアンテナ機能がそうですが、それこそかつてびよーんったーにもTLから特定のワードを抽出したタブがあり、それでエゴサを頻繁にしていました。それ以降もTwitterの複雑な検索クエリを組み立ててエゴサをしたり。

そうしたところから、単純にMisskeyの文化圏でなにかの話題ができるからそこにいるということにとどまらず、Misskeyが好きだから使っているにシフトするようになりました。

今年はかなりのプライベートのリソースをMiriaに費やしましたが、Misskeyが好きだと思えるからというところが大きなモチベーションになりました。

自分にとってActivityPubとは何か

あまりFediverse的でないといけないとか、分散しないといけないといったことを私は思っていません。正直Misskey.ioが連合をやめる選択肢を選ぶときが来たなら、そこに文句を言うこともないでしょう。

現状既にMisskey.ioのことを、「Misskeyを使っているSNS」というよりかは、「Misskey.ioというSNS」として捉えている節があります。これはMisskey.io以外のほかのサーバーに関してもそうです。「Twitter, Instagram, Threads……」のようなSNSを列挙するシーンで、「Misskey」を全体として捉えるのではなく、「Misskey.io」が一つそこにある、というイメージです。極端な話、Misskey.ioがMisskeyの運営をやめてDiscordのioサーバーだけ取り残されたとしても、そのioサーバーはMisskey.ioというSNS(の一部)であり、Misskey.ioというコミュニティなのだろうと思います。

LTLに対する向き合い方もそうですし、こうしたMisskeyサーバーの捉え方もそうなのですが、自分の思想的には連合や分散に関してはかなり弱いかと思っています。(比較的連合に関してはするべき!論の主張を強く見ることが多いので、私のスタンスをアウトプットしてみました。)

これからをかんがえる

かつてマストドンのLTLが活発なサーバーにいて、自鯖も建てていて、Misskeyにもわずかに触れていて。そしてここにきて移住といえるほどにMisskeyの文化圏に移住して、めいどるふぃんを建てたりして、壊して。io以外のサーバーにもいくつかお邪魔して、BackspaceKeyに落ち着いて。

こうして振り返ると、私なりのActivtyPubの使い方は、思ったよりいろいろな経験の上でいまの使い方になっているようです。

ThreadsもActivityPub対応を実際にしゃべるところまで始めたようで、来年の今頃は取り巻く環境が激変しているかもしれません。ただ、やってることは基本的に変わらないんじゃないかなあと思います。やりたいことというのは、かつてのTwitterもいまのMisskeyでの使い方も同じなのです。

XはもうかつてのようなSNSに戻ることはきっとないのだと思います。2015年以降7年作り続けたTLがありますが、そこにはもう今後も積極的に戻ることはないのでしょう。

Misskeyの居心地のよさは私のようにツイ廃だった人こそ合うんじゃないですかね。むしろツイ廃だったからこそTwitterから去ることができたとさえ思っています。Misskeyの文化圏を離れるとそうではありません(マストドンやFirefishはあまりそういう文化ではないと感じ取ります)が、Misskeyに関してはそう感じる場面が多いです。

なんか取り留めのない話に終始してしまいましたが、今年1年と、5年前にいたことを振り返って書き起こしました。

最終更新日 : ついーと